KAIT 次世代音楽音響システム研究プロジェクト KAIT Acoustics

音響の最先端へ. バーチャル楽器製作から立体音響まで. 神奈川工科大学では,次世代の音楽音響システムを研究しています.

KAIT次世代音楽音響システム研究プロジェクト

sky27本プロジェクトは,神奈川工科大学(KAnagawa Institute of Technology, KAIT)の教育研究プロジェクトです.2009年(平成21年)に活動を開始しました.神奈川工科大学の学生諸君,教員が,学外の音響エンジニアやアーティストの協力を得て活動を行っています.

教育研究プログラムの例を示します.

・サウンド制作塾

サウンド制作塾ではコンピュータを用いた音楽制作の基礎を教えています.情報工学部の学生を中心に毎年,50名以上の受講者があります.優秀な学生は学外コンテスト等に参加し,入賞等の成果を上げています.

・PA講習会

ライブ録音等の音響技術をマスターするためのPA 講習会です.第一線で活躍中の加藤明氏を講師として招き,6回程度の授業(講義・実技)によりPA 音響技術の基礎を学んだ後,最終回は実際のライブコンサートによる実践を行うというプログラムを実施しています.2011 年には加藤氏がレコーディングしたアルバムがグラミー賞最優秀ニューエイジ・ アルバム賞を受賞するなど,受講学生にも大きな刺激となっています.

また,実践的な教育研究プログラムの例には以下があります.

・5.1ch 音楽DVD の企画・制作

プロジェクトで開発したピアノの5.1ch サラウンド化システムを用いた音楽DVD の企画・制作を行いました.当初はデモンストレーション用として配布の予定でしたが,本プロジェクトの成果を商品として一般市場に流通させることの意義が大きいと考え,市販することにしました.JASRAC 等の音楽著作管理団体との交渉,市場に流通させるためのJAN コードの取得,流通カンパニーとの契約などのプロセスを経て,2010年7 月に一般販売を開始しました.この作品はSurround Pianoというタイトルでamazon.co.jp 等で販売中です.また,2011年度には第2作の音楽DVDを制作しました.タイトルは,5.1+1です.2012年5月1日に発売しました.現在,amazon.co.jp, hmv.co.jp等で入手可能です.

ご参考:パソコンで5.1chサラウンドを楽しむ方法
Jacket of the new DVD entitled 5.1+1

Jacket of the new DVD entitled 5.1+1

・新型鍵盤楽器の開発

クラヴィコードと呼ばれる伝統的な鍵盤楽器の発音原理を用いた電気楽器を開発しています.クラヴィコードでは,弦をタンジェントと呼ばれるドライバーの先端に似た形状の棒で突いて音を出します.音の強弱だけでなく,一つ一つの音にヴィブラートをつけられるのが特徴です.2006年に開発を開始し,2009年の11月にはパシフィコ横浜で開催された楽器フェアに製品プロトタイプを展示しました.2013年にはジャズピアニストHakuei Kimさんの新譜ボーダレス・アワーで演奏されました.2014年11月には東京ビッグサイトで開催された2014楽器フェアに,2015年には,幕張メッセで開催されたニコニコ超会議に出展しました.ネオヴィコード(Neovichord)という楽器名で商標登録を行い,現在,製品版の最終調整に入っています.

View of the Neovichord

View of the Neovichord

・ギター演奏情報取得システムとその再生システムの開発

現在,MIDI を用いた音源の品質が向上し,マーケットに流通しているCD でも広く使われています.しかしながら,ギターについてはその演奏法とそれに伴う発音機構が複雑であり,実際のギターに対比できるようなMIDI 音源は実現していません.本研究においては,徳弘准教授が山家清彦氏と共同で開発した2次元ピックアップを用いて演奏を記録し,更にその記録情報に基づいて再生することを目指しています.本システムは国内外を問わず独創的なものであり,2008年9 月にNHKのBS2で放送された番組「エンターテイナー 華麗なる技の秘密Ⅲ」に徳弘准教授が出演し,人気ギタリストである押尾コータロー氏のギターテクニックを,学生とともに測定・分析した結果を解説しました.

Guitar system with two-dimensional pickups

Guitar system with two-dimensional pickups

この他,プロジェクトとして色々なイベントを企画し,実施しています.その例を示します.

・食とアートのコラボレーション

神奈川工科大学に新たに開設された栄養生命科学科との連携を視野に入れ,一般の方を対象とする「食とアートのコラボレーション」イベントの企画を行い,2011年1月に実施しました.食事における心の状態の重要性についての饗場直美氏の講演を行うとともに,キュレーターの林綾野氏を招き,印象派の時代の食とアートを取り上げました.ピアノとフルートによる生演奏を楽しむとともに,画家クロード・モネのレシピによるメニューを実際に体験していただきました.イベント後の参加者アンケート結果でも,大変高い評価を得ることが出来ました.下の写真は当日のデザートです.その後も,開催を重ね,これまでに4回実施しています.第5回は,「フード&アート エクセレンス ―五感を使って印象派を読み解く―」と題し,2016年1月23,24日に,箱根のハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパおよびポーラ美術館を会場として開催しました.詳細についてはこちらをご覧下さい.

 

Dessert based on the recipe by Claude Monet

Dessert based on the recipe by Claude Monet

・神奈川工科大学厚木市子ども科学館におけるコンサート

第1部で小惑星探査で有名となった「はやぶさ」を扱った全天周映画HAYABUSA-BACK TO THE EARTHを上映し,第2部でこの映画の主題歌「宙よ」を歌っているchie umezawa さんのライブを行うという一般向けのコンサートを企画し,2010年10 月15 日に開催しました.音響については,加藤明氏のアドバイスの下でPA 講習会の受講者の精鋭が担当しました.約80 名の収容人数は,ほぼ満席となり,コンサート後のアンケート調査においても「とても満足」と「満足」と合わせると98%の人が満足しており,大好評でした.

HAYABUSA Concert

HAYABUSA Concert

教員スタッフ

饗場 直美
板子 一隆
黒川 真毅
佐々木 正孝
師玉 真理
高尾 秀伸
徳弘 一路
阿川(皆川) 麻実
三澤 久恵
西口 磯春(プロジェクトリーダー)
(2016.4.1 現在)


英語

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